
そばアレルギーは,食物アレルギーの中でも症状が重くなりやすく,中にはショック症状(最悪の場合死亡)を
起こすことがあります。ですから,われわれ医者も最も注意すべき食物アレルギーの1つと考えています。
そばアレルギーの正確な実態は把握されていませんが,全国に10万人から12万人位(人口の0.08%~0.1%程度)と
推定されています。発病も2~3歳以後が多いとされていますが,それ以前に発症する場合もあります。
今まで普通にそばを食べていた人が,ある日突然発症することもあり,「何歳なら大丈夫」ということも言えません。
一般に乳児期発症の食物アレルギーの場合,小学校入学前までに8~9割の人が自然治癒することが期待でき,
大豆→小麦→牛乳→卵の順に治ることが多いようです。幼児や学童,成人期に新たに食物アレルギーを発症してくる
ケース(乳児期発症例より少ない)では,アナフィラキシー(アレルギーの最重症型で,呼吸困難や血圧低下,ひどい
蕁麻疹,粘膜の腫れなど)ショックを起こすことが少なくないので注意が必要です。
原因食物としては,そば,ピーナッツ,エビ,カニ,魚類,キウイなどが挙げられますが,自然治癒することは少なく,
生涯除去食療法を続けなければならない場合が多いようです。
そばアレルギーかどうかの診断についてですが,結論から申し上げると,残念ながら今のところ早期に確実な診断を
下す方法はないというのが実情です。アレルギーがあるかどうかをみるIgE・RASTという血液検査がありますが,
この検査数値とそばアレルギーの症状は相関性が低いことがわかっており,検査で予測するのは難しいと言えます。
そばを食べさせる時は,まず少量から与え様子を見ます。初期症状として口の中が痒くなったりピリピリするという
訴えが多いので,そばを食べて口内に違和感を訴えたり吐き出したら,それ以後,そばは食べないほうがよいでしょう。

【長野県幼稚園協会発行の情報誌『おさなご』に以前掲載したものからの抜粋です。】
Q&Aに戻る HOMEに戻る